先日「測量現場におけるMR技術の活用」の検証を行いました。
今日はその検証についてお話いたします。
そもそもMRとは ???
MRはMixed Reality(ミックスドリアリティ)の略で、仮想と現実が融合した複合現実のことを言います。よく知られているVRともARとも違います。
検証のお話の前に、これらの違いを少し説明します。
つまり、MRはSF映画のように空中に投影された映像に触れて自由自在に操ることができる技術なのです。
まさに近未来型!
「なぜ、急にMRの活用を?」と思った方いらっしゃいますよね。
ここ数年、建築や製造分野で活用の機運が高まっているんです。トヨタ自動車では現場への導入がすでに始まっています。測量業界においては、MR活用はまだまだ未開拓の技術。ですが、これから確実に主流になる技術です。
もしもMR機能が測量現場に活かせるようになると…
など、作業効率と生産性、お客様の理解度が向上します!
このMR技術をいち早く経験&活用方法を見出すために、2021年の3月に「広島県ビジネスモデル構築支援事業」の補助金を申請し検証を実施。新たに専用ツールを開発するのではなく、既存サービスを応用する形で行いました。
<検証テーマ>
「既存のMRサービスが現場作業で実際に活用できるかどうか。」
<使ったツール>
●ハードツール
「Microsoft HoloLens2(マイクロソフト ホロレンズ)」
●アプリケーション
※Microsoft HoloLens2の専用クラウドサービス。MR技術を用いた現場確認作業、複雑な作業のバーチャルトレーニングを行うことができます。
<検証>
いきなり現場で検証というわけにはいかないので、まずは会議室でテスト。床に目印(ペットボトル)を2つ置いて、MRで測った距離と、実際の距離を比較して、その正確性を検証しました。
写真は検証中の私です。ホロレンズを掛けていると、映画のマトリックスやスターウォーズのキャラクターみたいで、かっこよくないですか?(笑)
<検証結果のまとめ>
<ツールの感想>
操作性はまずまず。最先端なだけに使いにくいかも!?と思っていましたが、1時間くらい練習をすれば慣れて、現実世界に映し出されるホログラム(物体)を自由に操れるようになります。これなら活用もできそうです。欲を言えばもう少し軽量化してほしい。普通のメガネくらいのサイズ感になると現場での実用性はもっと高まりそうです。
ホロレンズ上で通信ができるため、リモート作業などには有効的。土地の境界点をCGで表現することでお客様と現況を共有するのが容易なりそうです。他にも、自動車エンジンの製造や原発現場など、危険な現場での作業を仮想トレーニングできるツールとしても活用できそうです。
…ということで、屋外現場での検証の前に、会議室で結果が出てしまいました。
ですが!!!
今後必ずMR技術の時代はやってきます。
例えば、ホロレンズにGPS機能が付き、位置関係や測量データの精度が高まると、測量機器は不要になる可能性も。完全に従来測量やドローン測量がなくなるということではないのですが、双方を組み合わせることで、より正確な測量を短時間で効率良くできるようになると思います。
思いがけずすぐに結果が出てしまったため、Microsoft HoloLens2の返却前にハードツールとアプリケーションが分かる動画を作ってみました。題して「Microsoft HoloLens2 スタッフが体験してみた」です。
ホロレンズを掛けたスタッフの手の動きとモニターのホログラムの動きを要チェック!
それでは、弊社スタッフの大根役者ぷりをお楽しみください(笑)
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